乾坤院
文明年間(1469-87)に小垣江に海蔵庵という曹洞宗の庵室が開創されていた。
これは緒川(東浦町)乾坤院の末寺であったとみられる。乾坤院は水野氏が祖先をまつる菩提樹として発展していった。
乾坤院には文明9年(1477)からの授戒会などの記録が残されている。授戒は本来僧侶に仏教の教えや守らなければいけない規律を授けることである。
やがて、一般の信者に対してもこれを行うことで曹洞宗を民衆のなかに広げ、宗派の勢力を拡大するのに使われた。
その記録によれば、文明9年8月11日に行われた授戒会には61人の参加者の内、小垣江の関係者が4人、8月19日には42人の内6人が参加した。
刈谷市史(発行:刈谷市)より参照